2013年 11月 07日
かさねの色目「移ろい菊のテーブルコーディネート」
「月の秋と虫の声」をテーマにレクチャー、和のイメージスケール、
かさねの色目のデモテーブル、そして最後には稲穂を使っての
しつらえを体験していただき、移ろいゆく美しい秋を感じて頂きました。
かさねの色目は、平安王朝人の衣装や几帳や手紙にまでも、
もちいられていましたかさねの色目をテーブルコーディネートで表現いたしました。
「表紅」「中倍紫」「裏青」の3色で深まりゆく秋の情景を表したかさねの色目です。
普通に考えると、強烈過ぎて絶対に合わせることの出来ない色使いですが、
コーディネートに落とし込むと不思議なハーモニーを醸し出し、
平安時代にタイムスリップしたかのような錯覚にさえ陥る色の組み合わせです。
平安貴族人の自然への敬愛、審美眼、豊かな感性に脱帽です。
そして日本人であることに、誇りを感じる瞬間でもありました。
さて次回は12月12日「年初月の新年」をテーマに、
かさねの色目のテーブルコーディネートにも挑戦いたします。
詳しくはこちら→http://www.tablecreation.ne.jp/
本年12月に「日本食文化」として「和食」がユネスコに
無形文化遺産として認定される予定です。
その内容として「多様な食材を新鮮なまま使用」「自然の美しさや季節感を表現」
「正月や田植えなどの年中行事と密接に関連」といった特徴を挙げ、
食材や料理法だけでなく、家族や地域の結びつきを強める「日本食文化」として
登録を目指しています。
ますます私たちは、先人達から受け継いだ「自然への尊重」という精神に目を向け、
「和の生活文化」を再認識し、学び、次世代に伝えていかなければ
ならない役割があることに、気づかされています。
食空間プロデューサー
丸山洋子
by yokomaruyama
| 2013-11-07 10:25
| テーブルコーディネート